体調不良
10月の公開学力テストの結果を見て、気持ちを新たに勉強をスタートさせようとしたその矢先、悲劇が起こった。
公開学力テストの結果を見た翌日、吾郎の体調がすぐれない。
朝から、頭痛を訴える。
「頭が痛い、頭が痛い」
とりあえず、学校に行き、午後4時ころ帰宅。
さて、これから勉強を始めようとした意気込んでいたものの「しんどい、頭が痛い」と体調不良を訴える。
一番に”勉強が遅れてしまう”という焦りが。
神様に「子どもの体調より、勉強が大切なのか」と怒られるのではないかと思い、その焦りを必死に抑えながら、とにかく子どもの体調を心配する。
結局、その日は浜学園の勉強を一切せず、翌日に体調が良くなっていることを祈りながら眠った。
症状が悪化
翌日の朝、吾郎の熱は下がっていたものの、まだ頭痛を訴える。
熱が下がってよかったと思った。
大事をとって学校は休ませることにした。
一応、医療機関を受診した。
我が家は、一家一台しか車がなく、日中は、旦那が仕事で車を使うため、歩いて医療機関へ向かった。
医療機関に到着すると、感染症の疑いがあるため、外で待つことに。
医者の受診を待っている間にも、「勉強しよ」と言いたいところではあるが、体調不良の子どもに向かってなかなかそれは言い出せない。
たあいもない会話をしながら、外で順番を待つ。
ようやく吾郎の受診の番が来たため、診察室に入り医者に症状を伝えた。
インフルエンザの検査を受けることに。
そして結果が出るまで、また、待機。
長い。
吾郎の熱は37度台。
今だったら勉強できるのではないかという思いが強く働く。
早く終わらせて、家に帰り勉強を進めたい。
しばらくして、結果を聞かされた。
結果は「陰性」。
今日の夜、塾、行けるかも!そんな考えが真っ先に浮かんだ。
”学校を体調不良で休んでいるのに、塾に行っていいのか”自問自答しながらも、”塾に行くことで吾郎の学力が上がる””目標とする中学に行くためには仕方がない!”と自分の意見を無理やり正当化しながら、なんとか塾に行ってもらおうと考えていた。
が、しかし、やはりそんなに甘くなかった。
医療機関から帰宅し、少し横になった後、夕方から徐々に熱が上がり始める。
勉強ができる状態ではない。
これでは無理だ。
塾に電話をし、休むことを伝えた。
今回の単元は、理科のばねばかりの単元であったが、ここが公開学力テストで出題されたら、どうしようと不安になる。
夜になり吾郎の体温は、38度5分付近まで上がる。
病院から処方された解熱剤を使うと、37度5分辺りまでは下がる。
この時、吾郎が計算テキストを始めた。
少し驚いた。
吾郎は、今どのような気持ちなのだろうか。
“計算テキストでもやっとけば親が喜ぶだろ”
”宿題を残すと後がしんどくなるしな”
”少しでも学力を上げないといけないしやらなきゃ”
吾郎の今の気持ちは、どんなんだろうと想像をしながら、事実を確かめる恐怖心から、吾郎に今の気持ちを聞くことはなく、親として、少しでも勉強をしようとする姿勢にうれしく思う。
結局ここから3日間、熱は下がらず、計算テキストだけしかできない状態であった。
塾の勉強が遅れていく恐怖心が常につきまとった。
そして、3日後の月曜日、熱は下がり、ここから再スタートを切ることに。
焦りの気持ち
10月の公開学力テストの結果を受けて、次こそはと、スタートした翌日、さっそくスタートでつまずいてしまった。
気持ちが焦ってしまうも、なんだか焦ってしまう気持ちを持つ自分に、「何故、すべての気持ちが子どもを心配する気持ちにならないんだ」と言ってくるもう一人の自分がいる。
だが、心のどこかで、勉強に遅れてしまうという焦りが消えない。
吾郎も同じ気持ちなのかどうなのか、分からないまま。
とりあえず、病気によって出鼻をくじかれた。
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