12月から最高レベル特訓算数に通うことになった吾郎。
通常の授業終わりに最高レベル特訓算数のテキストをもらい、側にいた友達に
「それ、最レやろ」
と話しかけられる。
同じクラスの周りの子は、最高レベル特訓をすでに受講している子が多く、最高レベル特訓を受けたことがない吾郎は、少し劣等感を感じていた。
最高レベル特訓を受講することで、その劣等感も少しは晴れるかもと思っていたが、友達が心の奥底で「ようやくとれたのか、おそ」と思っているのではないかと、被害妄想が先に出てしまう。
当然、そのようなことを面と向かって言ってくる子もいなければ、そこまで一個人のことを気にもしていない。
スタート前
最高レベル特訓スタート前、最初の難関が訪れた。
前回、授業の復習テストからスタートするのだ。
当然、吾郎はその授業を受けていない。
ここで悪い点をとれば、やる気がしぼんでしまう。
そこで、前回授業のWEBを申し込み。
運よく、最高レベル特訓の初授業前に、祝日があったことから、ここで、その授業を見る。
が、吾郎いわく、難しい。
問題を読んで、WEBで解説を聞いてと、この繰り返し。
なかなか前に進まない。
当然、通常の授業の方もおろそかにはできない。
吾郎は社会を受講していないが、この状況で、社会を受講している子は、どのように勉強しているのかと、考えても仕方がないことを思ってします。
ただ、とりあえず、吾郎は明るい。
最高レベル特訓を頑張ろうという気が満ちている。
次の復習テストで点数を取るべく、問題を何度か繰り返しやった。
初の最高レベル特訓授業へ
いざ出発
初めての最高レベル特訓。
授業へ行くため、車で吾郎を送る。
吾郎は車の中であまり話さず、
自分の世界に入っていることが多い。
今日も例外なく、車内でリラックスしながら、塾へ。
塾前に到着し、「着いたよ」と吾郎に声を掛けると、勢いよく、ドアを開け、外に。
いつも通りダッシュで塾の中へ入って行く。
”がんばれ吾郎、復習テストでいい点数が取れますように”
私は、心の中で、何度も祈った。
授業を終えて
初の授業を終え、吾郎が車に乗り込んできた。
車に乗るなり、授業の様子を話す。
まずは、復習テストの結果。
「80点。よかったー」
と本人も安心したかのような口ぶり。
手ごたえを感じたようだ。
そして、授業の様子。
「教室に入るなり、〇〇に「おー吾郎」と言われた」
と吾郎からの報告。
「〇〇もいた、〇〇もいた、〇〇もいた」と顔も知らない子の名前が多々出てきて、それだけで、なんとなく授業が充実しているのかなと感じられた。
その中で吾郎は「80点、よかった」と何度も言っていた。
彼なりにプレッシャーがあったのだろうと思う。
今後へ
こうして、無事、初回の最高レベル特訓を終えた。
余韻に浸っている暇もなく次が来る。
休んでいる暇はない。
今の成績のままでは、6年生になった途端、最高レベル特訓の受講資格を失うのだ。
ただ背伸びして焦っては、学力が定着しない。
しっかりと定着させるために、何度も繰り返しやれるかが勝負だ。と思う。
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