【第18話】中学受験 小学校を休むという選択肢

中学受験リアルストーリー

時間の確保に四苦八苦

吾郎は、新6年生(5年生の2月)になって初めて浜学園のVクラスに上がった。

授業や宿題も多く、知識が定着してしまう前にどんどん次の単元に行ってしまう。

中学受験に挑む家庭において「学校を休んで塾の勉強をしてほしい」と内心思う親も多いであろう。

願わくば学級閉鎖だ。

6年生は始まったばかり。

まだあと1年あると思うのか、もうあと1年しかないと思うのか。

あと一年あると思いたいが、内心あと一年しかないと心の底で思ってしまい、情緒不安定になる親の気持ちを子どもは理解しているのだろうか。

吾郎は、”受験勉強をやらなければ”という思いはある。

が、気分にムラがある。

今なお、「ゲームをする時間がない」と泣く日もある。

学校を休む提案

ある日、もっと余裕をもって勉強したいという思いから「学校を休まない?」と提案した。

「え、いやや」と答える吾郎。

私「じゃあ、明日学校休もう」

吾郎「え、いやや」

私「でも、学校を休んでやらないと、塾の課題が終わらないし、いい点とれないよ」

吾郎「え~、だって、学校休んだら、休憩時間にテスト受けなあかんやん。しかも今裁縫やってるし。裁縫が遅れるのはまずいって」

私「裁縫くらい、教えてあげるやん」

吾郎「そういう問題じゃないねん」

こういった会話が数日に一度ある。

吾郎にとって、学校で休憩時間に友達と遊ぶ時間が削られることが、とても嫌なようだ。

そこで遅刻早退を繰り返す作戦にした。

時間割を見ながら、休めそうな時間割の時間の時に、遅れたり、または早退したりして勉強時間を確保する。

「体調がすぐれない」「病院に連れて行く」など言い訳を作り、学校を遅刻したり早退したりした。

学校の先生も不審に思わないだろうかと気に掛けつつ、先生に気を使ってなどいられないとも思いながら、メールで連絡を入れる。

吾郎のために時間を作ることを目的に吾郎の学校の宿題もだいたい親がやった。

親が勝手にやっていることだが、せっかく作りだした時間を、だらだら勉強している吾郎に腹が立つことも多い。

「はよし(早く始めろ、の意味」

「今準備しているとこやし」

「準備って、どれだけ準備に時間かかってんのよ」

「ノート探しているんやし」

このような会話が日々繰り返され、日々焦ってしまう私であった。

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