願書提出完了
年末。
願書を提出する。
浜学園のお世話係さんと話合って決めた受験予定に沿って、願書を出す。
今は、どの学校もインターネット出願だ。
紙に手書きするわけでもなく、郵便局に行く必要もない。
画面上で入力し、写真をアップロードし、支払いを済ませて「送信」ボタンを押す——それだけだ。
私は何度も画面を確認した。
緊張する。
志望校名、試験日、受験会場、氏名、漢字の送り仮名、生年月日……。
入力内容に間違いがないか、ひとつひとつ指でなぞるように読み返した。。
吾郎の願書に使用する写真を2,3度撮り直し、いざ出願。
——これで、いよいよ、始まるんだ。
今年だけ、やたら低倍率になったら嬉しいなと祈りながら出願した。
2025年1月18日から始まる受験。
3日間の午前と午後、それぞれに出願し、日程は埋まった。
ハードな三日間への下準備は整った。
W出願を決めるまで
ある日、夫から「ここも出しとかない?」と言われた。
それは、2日目の午後に行われる関西のとある最難関校だが、その日はすでに、浜学園のお世話係さんと話し合って別の学校に出願している。
”日程が被っている学校に出願していいのか?”と一瞬考えたが、入試のお金さえ払えば、いいに決まっているとすぐに思い直した。
ここで緊急の夫婦会議が始まる。
初日の午後にも比較的安全校に出願しているが、ここは、浜学園のお世話係さんに「最難関校の子が滑り止めとして多くの子が受験する」「合格する確率はかなり高いが100%ではない」と言われたために、2日目の午後も安全校をもう一校受けることにしていたのだ。
ここで夫は、「ここまで3年間、頑張ってきたので、チャンスがあるなら挑戦したい」「初日の出来で、もし安全校で本人(吾郎)が手ごたえを感じていたならば、チャレンジしてもいいのではないか」ということであった。
2日目の時点で初日に受験した学校の合否は分からない。
よってお世話係との話で安全校を2校選定していたのだが、初日の吾郎の手ごたえ次第で安全校を1校にしようというのだ。
確かにここまで来たら挑戦はしたい。(親のエゴかもしれないが)
落ちたらと思う恐怖もあるが、W出願していれば、状況によって変えられる。
夫婦の中でW出願することは決まった。
ただ、吾郎に、このことは黙っておこうとなった。
吾郎には、浜学園のお世話係と決めた日程で受験することは伝えていた。
吾郎に伝えなかったのは、本人は挑戦したいと言うに決まっているからだ。
もし初日の安全校に手ごたえがなく、親が勝手に決めた2日目の最難関校を、あきらめさせたとしたら、落胆するし、その後の試験に悪影響を及ぼす考えたからだ。
こうして、かなり遅れてこの学校の出願を吾郎に内緒で行った。
当然、この学校の過去問も解いたことがなければ、学校見学にも行ったことはない。


コメント