【第34話】 受験2日目 受験校変更を朝伝える

中学受験リアルストーリー

受験日二日目の朝

受験日二日目。

吾郎は安全校を受けると思い寝ているが、明日は最難関校をチャレンジすることに親が勝手に決めた。

吾郎は、安全校を受けると思っている。

いつもどおり、私は朝早く目が覚めた。

”吾郎は寝れたのだろうか。。。” 心配になる。

昨日夫婦で話し合い、最難関中学に挑戦することにした我が家。

私が起きてからほどなくして起きてきた夫が吾郎を起こしに行く。

リビングに来て、ご飯を食べている吾郎に夫が言う。

「吾郎・・・・・、〇〇校を受けてみようや」

吾郎「え??受けれんの?」と聞いてきた。

夫「まあ、一応今回受ける予定の学校と、〇〇校、どっちとも願書出してて」

と伝えると「おーーー。テンション上がってきたー」

吾郎の顔にパッと笑顔が広がった。

テンションが明らかに上がっていた。

朝食を食べるペースが上がり、準備もスムーズに進む。

午前中に試験を受け、午後から最難関校に挑む。

そして、支度を終え、昨日と同じように車で午前に受験する学校へと向かった。

午前の試験を終え、昨日の2回の受験よりは手応えがあったようだ。

勝負はここではない。

午後だ。

本人も分かっている。

午前の試験を終え、その足で、午後の最難関校へと車を走らせ、その道中で、ご飯を食べさせる。

午後、最難関校への挑戦

吾郎は、車内で午後の最難関校のことについてよくしゃべる。

午後の最難関校は車を乗り入れることができる。

浜学園恒例のミニ講義を受けた。

塾の先生もなかなか気合が入っており、大きな声で熱いことを言う。

講義と言いながら、さながら気持ちを高める場のように感じる。

スポーツの大きな大会前のようだ。

そして、浜学園生は固まって受験会場へと入って行った。

そもそも過去問を一度も解いてなければ学校見学にも来ていない、この学校。

偶然、吾郎が得意な問題ばっかり出題されないかなと淡い期待を抱きつつ、吾郎の試験時間終了を待った。

——吾郎の試験を待っている間、初日の安全校の合格発表があった。

結果は合格

できなかったと話していたことから心配をしていたが、これで少し安心した。

二日目試験終了。

午後4時過ぎ。最難関校の試験が終了した。

人混みに会う前にと、いち早く吾郎を見つけ、急いで車に乗り込んだ。

多少学校出入り口で時間を取られたものの、比較的スムーズに道路に出られた。

後部座席に座る吾郎。

明らかに元気がない。。

「めっちゃ難しいんやけど。全然できなかった。。。。」

それ以降、吾郎は、外を見たまましゃべらなかった。

本人は隠そうとしていたが泣いていた。

私は、吾郎に掛ける言葉がなかった。

最難関校を目指して頑張ってきた3年間。

その分厚い壁に跳ね返させる吾郎を見て、私自身もつらかった。

甘いものではないと分かっていた。

が、もしかしたら手が届くかもという結果を何度が得ているがために、本人も期待するし周りも期待する。

それが、一日終え、二日終えと、徐々にそのチャンスがなくなっていくかと思うと、吾郎がかわいそうでならない。

静まり返った車内の中で、一本の電話が掛かってきた。

塾のR先生からだ。

R先生は、算数担当の先生で、吾郎がとてもなついている先生だ。

算数の質問に何度も行き、丁寧に教えてくださった先生である。

明日の最終日を前に、吾郎に励ましの電話をかけてきてくれたのだ。

吾郎「R先生~、全然できひんかった~」

R先生「大丈夫、明日はできる。何度も過去問解いてきたし。自信を持って。今日はしっかり寝ーや」

と5分程度話したのち、吾郎が抑え込んできた感情が爆発した。

これまでの受験で一切手ごたえがない悲しさが一気に噴き出し、声を上げて大粒の涙を流し始めた。

そして悲しみのなか、帰宅した。

本人にとっては気休めにしかならないかもしれないが、吾郎に安全校は合格している旨を伝えた。

帰ってからのというものは、吾郎の兄が精神的な支えとなり、吾郎の気晴らしにと、しっかりと話し相手となってくれた。

受験日の二日を終えて、最難関校の結果は、分からないが、本人の様子から不合格であることは想像できる。

何とか本人が納得する結果が欲しいと切に願うばかりで、これまで一度も合格判定模試で合格判定を取ったことがない最終日の最難関中学に挑むこととなる。

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