【第24話】第二希望校の変更

中学受験リアルストーリー

通学時間は大事

吾郎は、夏休みが終わるころまで偏差値56の最難関を第2希望としていた。

それは、最難関中学の一角でありながら、現在の吾郎の実力からすれば、合格が十分狙える偏差値帯だったからだ。

浜学園も吾郎の実力でいえば十分、この中学校の合格は狙えるだろうと思っていただろう。

だから、なんとなく、ずっと同校のプレ入試や、入試特訓を受講してきた。

しかし、ここである日、ふと、”本当にこの学校を受験する方向で突き進んでいいのだろうか”と疑問が湧いたのだ。

夫婦で「R校っていい学校だけど、通学しづらいない?」という思いをなんとなく抱いていて、通学が遠いからできれば通学させたくはないと夫婦ともども思っていた。

家を出てから学校の門をくぐるまで、2時間弱。

毎日の通学にこの時間はもったいないと考えるよになったのだ。

もしも、最難関中学のうち、A校しか合格せず、近くの中堅中学に合格したら、そちらに行くだろうという結論になったのだ。

この会議で、我が家の方針は決まった。

灘中学を始め多くの学校が行う中学入試統一日。

我が家は、夏休みが終わった時点で、全く偏差値が足りていなかったが、家から近い最難関中学への受験に挑戦することに決めたのだ。

お世話係さんへの報告

お世話係さんに第二志望をA校からB校に変更することを伝えた。B校は、A校よりも偏差値帯が高い学校になる。

しかし、B校は家からの通学は断然便利になる。

そのことをお世話係さんに伝えると、かなり驚いた様子で

「え?ほんまですか」

と言われる。

厳しいと思ったに違いない。当然の反応だと思う。

お世話係さんは「通学は受験するうえで大切だと思うが、今の状況では合格はかなり難しい。もちろん、塾の偏差値の一覧はあるが、合格するにはそれよりも2~3上回っていないと難しい。吾郎は、A校なら挑戦してもいいと思うが、B校は今の成績では…」という厳しい返答だった。

それでも、『A校に受かったとしても通わないと思う』と伝え、『我が家の受験校はこれでいく』と強気に言ってしまった。

今思えば、お世話係さんは我が家の選択に大反対だったと思うし、おそらく、うまくいかないということを伝えたかったと思う。

お世話係さんに相談、というより、こちらの思いを一方的に伝えた形になってしまったが、とりあえずここで吾郎の方向性は決まった。

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