我が家では、二人の子どもが中学受験をしました。
兄は小学3年生から、弟は小学4年生から浜学園に通いました。
上の子は偏差値50くらいの難関中学に進学し、下の子は偏差値60前後の最難関中学に進学しました。
上の子は小学3年生Hクラスからスタートし、WEB学習をメインにSクラスで授業を受けて中学受験に挑みました。
下の子は小学4年生Hクラスからスタートし、5年生の春にSクラスに、そして6年生の2月からVクラスに上がりました。
しかし入試前の11月にSクラスに落ち、最終的にはSクラスから中学入試に挑みました。
そんな兄弟の受験を通じて得た経験を発信するブログです。今後、中学受験に挑まれる皆さんの一助になればと思います。
今回は算数に関して、我が家が浜学園での成績を上げるために取り組んだ「こうしたら成績が上がったよ」という経験談を、具体的にご紹介します。
偏差値40台から50台へ
我が家は二人とも、4年生時は算数の偏差値50前後でした。
公開テストの結果を見るたびに「あとちょっとで偏差値50」という状態が続き、なかなか壁を越えられませんでした。
親としては「次こそいけるだろう」と期待するのですが、返ってくる答案を見るとミスのオンパレード…。その繰り返しでした。
特に厄介だったのは「ミスによる失点」です。
難しい応用問題で落とすなら納得できますが、簡単な計算や基礎問題で落としている。
それが悔しくて悔しくて、「このミスさえなければ…」と何度も思いました。
きっと皆さんも同じような経験をされたことがあると思います。
ミスを減らして偏差値50へ
浜学園の公開テストは、大問1が計算問題、大問2が基本問題という構成が多いです。
つまり、この2つを確実に取れば偏差値50はクリアできます。
逆にここで落とすと、どれだけ応用ができても点数は伸びません。
我が家も最初はここで落としていました。
計算で凡ミス、写し間違いで失点。
努力が結果に結びつかず、本人も落ち込むことがありました。
そこで「ミスを減らす工夫」を徹底的に行いました。
計算用紙を半分に折る
子どもが公開テストを終えて持ち帰る計算用紙を見ると、筆算が縦横斜めに散らばっていました。
例えば立体の表面積を求める問題で、底面と側面を足して答えを出さなければならないのに、側面積だけを答えに書いてしまう。
よくよく見ると、底面積の計算もちゃんとやってあるのです。
ただし、その計算が計算用紙の端の方に小さく書かれていて、そこで計算したことを本人が忘れてしまっているのです。
こうした“見落とし”が繰り返されていました。
そこで計算用紙を配られた瞬間に半分に折り、計算スペースを狭くしました。
スペースが限られることで、計算式を縦に順序よく並べて書く習慣がつき、計算の抜けや見落としが減っていきました。
問題の真下に計算用紙を置く
もう一つ多かったのが「写し間違い」です。
問題文を計算用紙に移すときに数字を間違えたり、計算用紙で正しい答えを出しているのに、解答用紙に書くときに誤ってしまう。
これは親から見ても本当に悔しいミスでした。
そこで取り組んだのが「問題用紙の真下に計算用紙を置く」方法です。
視線の移動が大きいと写し間違いが増えるので、常に問題のすぐ下に計算用紙を置き、目線を上下だけで済むようにしました。
これを徹底しただけで、写し間違いが減りました。
偏差値50台から60台へ
偏差値50台を越えると、次の目標は60台です。
ここから必要になるのは「演習量」です。
ただし、やみくもに量をこなすのは非効率で、むしろ疲弊してしまいます。
大切なのは「正しい方法で演習すること」でした。
解法をマスターする
浜学園の教材は、マスター問題・B問題・C問題に分かれています。
- マスター問題:基礎レベル
- B問題:標準レベル
- C問題:発展レベル
偏差値50くらいあればマスター問題は解ける問題が多いと思います。
しかし、ここで、もしマスター問題で分からなければもちろん取り組むべきです。
次にB問題へ進み「解法パターンを覚えて使えるようにする」ことを徹底します。
ここで大事なのは、B問題を3回くらい解くことです。
C問題には焦って行かない方が良いです。
なぜならC問題は難しく時間がかかります。
そして、これを解けないことがまた焦りを生んで、時にはやる気を失わせます。
それより、B問題を徹底的にやり込み、解法をマスターする方が効果的です。
我が家は、Vクラスに上がった後(6年生になってから)、復習テストに出るからと、C問題にかなりの時間を費やしました。
しかし、結果点数は思うように伸びませんでした。
今思えばB問題でさえ解くのに苦労した問題もあったので、そこを優先することが大事でした。
ただ、Vクラスでは必ずC問題が復習テストで出るので、親としてはここに時間をかけずにはいられませんでした。
まだまだ、子どもの実力が伴ってなかったのだと思います。
このことから、とにかくB問題を優先し、間違えなくなったらC問題に行くべきです。
最高レベル特訓も同じです。
我が家では弟が5年生の時に最高レベル特訓の受講資格を得ましたが、すべてこなすのではなく、標準問題と応用問題のうち、標準問題だけ解いていました。
この時、無理に応用問題を解こうとせず標準問題で、知識を固められたことが、6年生時のVクラスへと上がった要因だと考えています。
ですから、難しいもんを解けないと戦えないという焦りは捨てて、基本的な問題の解法がすぐに思い浮かぶように訓練をしましょう。
捨て問を見極める
公開テストや入試本番でも、「これは時間がかかる」「解法がすぐに浮かばない」という問題があります。
以前の子どもは公開テストで最後まで終わらそうと焦ってしまい、ミスを連発していました。
そこで「難しい問題は最初から飛ばす」「取れる問題を確実に取る」という作戦に切り替えました。
具体的には、算数の最後の大問は一つ丸ごと捨ててしまうくらいの感じです。
最初は勇気がいります。
が、これで偏差値が上がると、自信につながります。
問題を見て解けるかどうか判断できればいいですが、最初の頃は、難問を見る時間をももったいないと考え、思い切って最後の問題は解かないということもやっていました。
それをやっていくうちに、捨て問を勇気をもって捨てる「くせ」が身についてきます。
そうすれば、テスト中に心の余裕が生まれてきて、結果、ミスも少なくなり、偏差値も上がっていきました。
まとめ
我が家の二人の子どもは、決して算数が得意だったわけではありません。
しかし、
- ミスを減らす工夫をしたこと
- 基礎を固めてから演習量を増やしたこと
- 捨て問を見極める力をつけたこと
この3つを意識したことで、算数の成績は着実に伸びていきました。
親としては、答案を見返すたびに「惜しい!」と感じる時期が長く続きましたが、工夫を重ねることで少しずつ結果につながっていきました。
「凡ミスをなくす」「取れる問題を確実に取る」――この積み重ねこそが、偏差値60台への近道だったと思います。
中学受験の算数に悩むご家庭にとって、少しでも参考になれば幸いです。



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