【第23話】中学受験 3科から4科?

中学受験リアルストーリー

もしかしたら社会受講?

吾郎が切望する第一志望校は、3科(国語・算数・理科)でも4科(国語・算数・理科・社会)でも受験することができる。

吾郎は、新4年生から浜学園に通っているが、最初の2か月ほど社会を受講していた。

しかし、「社会がつまらない、3科の方がいい」と言いだしたので社会を断念。

この時の吾郎は友達と毎日のように遊んでおり、社会を始めると友達と遊べないと思ったことが大きな要因と一つと今でも思っているが、私としてもそれでいいと思いっており、先のことを考えず、社会を辞めた。

夏休みも中盤が過ぎ、受験まで残り半年を切ったころ、ある思いがふつふつと湧いてきた。

社会をやるべきだった。

吾郎の第一希望とする学校を合格するには、まだまだ偏差値が足りない。

それに加えて夏ころから、成績を落としていた。

なんとかならないかとボーっと考えている時、ふと小学校の社会の100点のテストが目に入ってきた。

”う~ん”と、悩む。

”もしかしたら、社会でいい点数を取れちゃわない??”

普通、ずっと社会を浜学園で受講してきた子に勝てるわけがない。

にもかかわらず、もしかしたらと0.何パーセントかでも可能性があるのではないかと思ってしまうあたり、冷静な判断を欠いている。

が、私は、吾郎の成績が落ちている状況を見て藁にも縋る思いだったのだ。

お世話係さんに、一応相談してみる。

私は「突然なんですけど、社会なんて今から受けてどうですかね」

お世話係「おすすめはしません。社会が本当に好きな子なら別ですが・・・・・。」

私「次の公開で社会を受けようと思っているのですが」

お世話係「受けても構いませんが、社会は公開で、一番最初の教科です。社会が出来なくて、吾郎君が落ち込み、それ以降の教科に影響してしまってはもったいないです。それよりは理科、理科で突き抜けるくらいの点数を取ってください」

当然のアドバイスである。

が、私自身腑に落ちない。

理科も頑張っているつもりだけれども、なかなか点数が上がらないから困っている。

社会が起死回生の一手になってくれるのではないかと、なんとかく思ってしまうのだ。

”一回だけ”と思い、公開の社会に申し込む。

これで、公開学力テストの結果を見て悪かったら逆に諦めがつく。と思ったのだ。

少しの希望を持ち10分程度、社会の勉強を取り入れてみる。

が、しかし、ここで思う。

この10分で、算数をして算数の点数を伸ばした方がよくないかと。

この時点で頭の中はごちゃごちゃだ。

そして引っかかるのは、お世話係さんに言われた、社会が悪ければ他の教科に影響するかもしれないということだ。

吾郎も社会でいい点数を取れるとは思っていないだろうが、もしかしたらという気持ちを持っていたと思う。

それで、社会が悪く、他の科目まで悪くなってしまうことは避けたかった。

やはりお世話係さんを信じなければ、と思い、社会を断念することにした。

「あ~、また浜学園に電話しないといけない」

と公開学力テストの社会をキャンセルする電話をすることが、すごく恥ずかしく思えた。

が、しないといけない。

私は、電話に出ていただいた受付のお姉さんに社会を申し込んでいるが、受験しない旨を告げそそくさと電話を切った。

受験の母の心は秋の空のように変わりやすい。

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